平成17年5月4日  安戸池

 沖の島で何となく不完全燃焼気味と言い訳をして、本日は父と一緒に安戸池へ大物の引きを堪能すべく釣行しました。5月3日〜5日の間はGW大会日、お客さんも連日多く、今日は130名くらい。抽選は50番くらいで、1号から5号桟橋へは入れそうもない。放流があるようなので通路へ陣取ることにする。仕掛けを作ろうとすると、しまった、12号ハリスがない。沖の島へ持っていったままになっていた。仕方ないので10号ハリスを仕掛ける事にする。これでも大丈夫だろう。いや、大丈夫でなかった。
 エサは活きアジ、アジは20cm近くもあり刺身に出来そうなくらい大きい。「こんなんに食いつくんかなあ」。大きすぎるので半信半疑で釣り始めて間もなく、通路に陣取っている数人の竿が曲がった。60cmあまりのカンパチが来ている。程なく父と私のウキが同時に沈んでいく。竿にズンと伝わる重量感。大きく竿をあおると強烈な引きが手元に伝わる。60cmを超える青物独特の引きだ。父は針ハズレで悔しがっている。私に釣れたのはカンパチ、旨そう。思わず冷たいビールが浮かんでくる。
 10時前の放流までアタリ無しが続く。放流はカンパチ、ハマチ、ヒラマサ、タイらしい。なかでもヒラマサは90cm近いのまでいるらしい。その放流時に「来たっ」、カンパチとは違った重量感のある強い引き、竿先が水中に没したまま竿が立たない。これはヒラマサかも知れない、と思った瞬間竿が跳ね上がる。しまったハリス切れ。何の障害物にも触れずに切られた。10号ハリスだったことを悔やんでも仕方ない。惜しかったなあ。いつもながら逃がした魚は大きいのだ。
 午後の放流で父がハマチを1匹釣る。私はアタリはあったが針掛かりせず。結局この日はカンパチ、ハマチを1匹づつでした。安戸池全体では多い人で青物5〜6匹くらい。タイを狙っている人は多い人で6匹くらいでボーズの一も多かったようです。昨年GWのようなタイ爆釣はなく、なんとなく寂しいGWの安戸池でした。

平成17年5月2日  沖の島 カガリバ

 二日目は強い北東の風に変わるが、沖の島の南側はベタナギ。息子と二人でカガリバに上がる。前回来たときのグレ爆釣とヒラマサの猛攻が思い出され、期待に胸を膨らます。息子はハリス2号で、私はとりあえずハリス4号で始める。しかし水温が1度下がったせいか、全くのアタリ無し、エサトリもいない。
 2時間ほど経ったころエサトリが現れると、底の方に巨大な魚影が数匹見え始める。「大きいわ 50は軽く超えている」「グレかなあキツかなあ?」「喰ってこい」などと言っていたら息子の竿が締め込まれる。竿を立てようとするが立たない。糸を出し竿を立てると再度の締め込みで竿が跳ね上がる。「あかん 2号で獲れる魚と違う」と息子。「4号はかけんとあかんだろう」、「いや2号で通す」。それから数分後、沖を流れていた私のウキがゆっくりと沈む。「来たっ」竿をあおるとズンと手応えを感じた瞬間切られる。ハリスと道糸の結び目で切れていた。「結び目で切れるって 恥ずかしいなあ」と息子、「痛んでいたんだろう」と弁明する私。
 9時を回った頃、沖をイルカの群が通過する。30匹くらいいるようだが、時折変わり者がいるらしく、ウキのすぐ近くまで来て泳いでいる。「向こう行け」と言うと沖へ去っていった。言うことを聞くからイルカは賢い。イルカがいるから(?)グレは喰わないのは当然かも知れない。
 イルカが去ってからしばらくして再びエサトリが見え始める。息子がグレを掛けたようだ。35cm、今日初めての魚に満面の笑みを浮かべる。続いて2匹目、3匹目。そのとき私のウキが海中に消し込む。ズンという感じで今度は乗った。ダイワ一徹2号竿に、道糸、ハリスとも4号。簡単には切られないはずだ。強引に竿を立て、腰を落として強烈な締め込みに絶える。「大きいわ 60グレかもしれん」、「ほれを獲りよ」と息子がタモを持って来た瞬間、竿が跳ね上がる。「あかん この4号糸 弱いわ」。そうではなかった。針の近くでハサミで切ったように切れていた。歯のある魚だったようだ。だいたいが、ウキがスパッと一瞬に消し込むのはキツの場合が多い。グレはスーッとウキが入る。4号を2回切られたが、最初のはグレで、後のはキツかイシダイにしておこう。ウキの入り方が違っていた。
 その後、念願の12号ハリスの安戸池仕掛けに変えるがアタリ無しでした。息子もグレ3匹に終わる。今回の沖の島二日釣りは、釣果は芳しくなかったけれど、カモヒメ、黒島と初めての磯に、そして懐かしい磯カガリバに上がれたので満足でした。次回は・・・と、いつもながら新たな期待を抱かせてくれる沖の島二日釣りでした。

平成17年5月1日  沖の島 鴨姫、黒ハエ

 GWは息子と一致した意見で沖の島へ二日釣りです。5月1日から夕釣りが始まったので、昼はムロバエ廻り、夕釣りは何処かの磯へとの予定です。天気予報は前線の通過で雨、好調の沖の島、雨にも負けずに、いざムロバエへ。しかし船内のジャンケンで負けてムロバエは他の釣り客が。「鴨姫行くで」と船長の声、「行く行く」、鴨姫は数ヶ月まえには連日グレが釣れ盛ったポイント。多い日には80〜90匹と釣れたらしい。名前だけは知っている。しかし「鴨姫ってどこにあるん?」とは息子、「知らん、磯の地図にのっとらん」とは私。船は沖から陸に向かって進む。あーあ、港の湾の中の地礒だわ。
 沖の島まで来てこんな港の湾の中で釣るとは思わなかったが、鴨姫という名前に惚れて釣り始める。今日は南東の風が強く、雨は土砂降り。ムロバエは1時間もたたないうちに撤収になった。鴨姫は雨は降るが無風ベタナギ、「さすが湾の中だわ」と変な安心感が。潮はほとんど動かず、時折、右に行ったり左に行っりしている。「グレは?」、それが釣れるんです。ハリスは1.5号で一ヒロ半の深さ、入れ食いとはいかないまでも、25cm前後の尾長が面白いように。徳島なら1匹に数えるんだが、ここは沖の島、すべて放流です。時折、強い締め込みがあり35cmクラスが混じる。25cmグレ多数に混じり、キツ40〜 50cm3匹、サンタ50cm1匹と強い引きだは楽しむ。10時時点でクーラーの中には息子と私は35cm前後を3匹ずつ。ところが雨が次第に強くなり、ピカッ、ゴロゴロと雷が。恐い恐い。そんな中、息子が40オーバーを釣る。鮎の仕掛けは稲妻だが、息子は雷が大嫌い、私も同じ。「もう止め」と一致し岩陰で待避する。二人で合計7匹、これが今日の沖の島で竿頭だったらしい。
 午後2時、夕釣りのために渡船に乗り込んで磯を探す。昼釣り客が帰ったので磯はガラガラ。「東のハナ」が空いているが風が正面からまともに吹き付けている。同船の客が「一ツバエ」へ、私達は「黒ハエ」へ上がる。ここは沖の島の最北端。両側を潮が走っている。息子は5号ハリスで引かれ潮を、私は念願の安戸池仕掛けで沖を流すことにする。さあ来い、12号ハリスを切れるもんなら切ったみな。黙々と流すが全く反応無し、時間だけが過ぎていく。何か無駄なことをしている様な気になり、残り1時間になった所で仕掛けを変え、道糸、ハリスとも4号に落とす。そしたらいきなりギューンと竿が締め込まれる。来たっ と思う間もなく一瞬で道糸から切られる。ヒラマサかなあ、4号に落としたら喰うなんて、賢い。息子も強烈なアタリがあったが、すっぽ抜け。
 沖の島の釣りは難しい。旅館に帰り、明日は「カガリバ」に決める。何たって泊まり客は底物2人と我々2人の二組だけ、底物組は「ノコバエ」だろう。朝5時から夕方6時までの13時間の疲れがどっと出て、ぐっすりと寝込んだ。

平成17年4月10日  安戸池 再び

 今年は安戸池参りが多そうな気配がする。これも歳をとったせいかなあ、磯に行くのが億劫になっている。あと2年で「今年60のおじいさん」、歌詞によると昔は60歳と言えば歳をとったおじいさんだったのだ。億劫になるのは当然かも知れない。
 この日、徳島県南は強風が吹き荒れたようだが、安戸池は穏やかな天候に恵まれました。道端の桜並木は満開、池の上空では小鳥の群れが飛び交う。春爛漫の心地よい日差しを満喫してきました。新設なった桟橋は、杉板の芳しい香りが鼻孔をくすぐり、筏に寝転がっていると自然と瞼が合わさります。波一つ無い湖面に繊細な棒ウキがぽつんと。うとうとと眼が閉じても瞼の裏には立った棒ウキ、眼を開けても同じ棒ウキ。ピクリともしない棒ウキは終日じっと立ったまま。平和な一日でした。森林浴や沈まないウキのテストに行ったのではありません。私は魚を釣りに行っていたはずなのですが。

平成17年4月3,4日  安戸池 二日釣り

 先日よりハマチの放流が始まり、2回の放流で合計5000kg。1匹4kg前後だから1000匹余りの計算になる。これを釣らない手はない。3日の日曜日は予定通りの釣行だったが、4日は突然の釣行となる。どたばたの顛末は次の通り。
  3日・・・父はゲ−トボ−ルなので単独釣行にする。今日は朝から雨、釣り客は20名くらい。水温11度では喰いが悪いのは予想されるが、はたして釣れるかな? 桟橋に立つと1号筏の沖に無数の波紋が見える。放流したハマチの群れだ。迷わず1号筏へ、群れはまだ沖にいる。 急いで用意をするがPEが絡まってしまった。隣の人が第一投、すぐに竿が曲がる。70cm超、4kg余りのハマチがダブルだ、5〜6匹の群れが追ってきている。仕掛けを投入すれば喰ってくるんだが、私が絡まった仕掛けを作り直した時には群れはいなくなっていた。残念、今年も不運に見舞われた。
 それからはアタリ無しが続くも、9時を回った頃、再び沖でナブラが出来る。群れの真ん中へ大遠投、すぐにウキが消し込む。ぐーんと重い手応えとともに竿が締め込まれる。5号竿にPEライン6号、ハリスは12号、針はヒラマサ16号の安戸池標準仕掛け。切られることは無いと思うが、重い、上がらない。竿を立て糸を巻くもすぐに竿先が水中に没してしまう。70cm級がダブルで喰っている。重いはずだ。やっと浮いたのを誰かがタモですくってくれた。ふーふーと一休み、狭心症に悪いが楽しい。隣の人も竿を曲げウンウン唸っている。これは同型1匹。
 その後は魚の気配無し。雨もあがり暖かい日差しに眠くなるが、ここで異様な光景に気付く。遠くの対岸にいるルアー釣り師がワイワイと騒いでいる。なんとハマチが入れ喰いになっている。私は気付かなかったが、朝からずっと喰っているらしい。トランク大将満タンで午前中に帰った人も何人かいるらしい。昨日今日と釣れ続け、2日で200匹は釣れているだろうとのこと。全く釣れなくなった1号筏から対岸のルアー釣りを羨ましげに見つめていた6名、「ええなあ」、出るのは溜息ばかり。
  4日・・・朝から強風が吹き荒れているが、昨日のルアー釣りを見て密かに闘志を燃やしていたのは私だけでなかった。昨日1号筏で隣にいた2人と私の3人が朝7時に安戸池の水門に来た。私を含め皆さん竿はルアー竿でなく筏用のを代用している。見るからにルアー初心者。聞くところによると皆さんルアーは初めてらしい。「どうやって釣るんだ誰かお手本を示してくれ」「知らん」「投げ込んで引っ張れば食いつくだろう」「昨日あれだけ喰ってたからなあ 投げたら釣れるわ」・・・・にわかルアー師に喰ってくるほど安戸池のハマチは甘くはなかった。投げてはリーリングする繰り返しだが3人とも反応なし。「あかん 止め」、3人ともギブアップ。今日は強風のため海水が濁り、満ち潮とともに水門から濁りが入って来たのと、水温が11度から9度に下がったのが原因らしい。腕ではなかったようだ。水温が14度くらいになる5月まで待つことにしよう。

平成17年3月21日  春うらら 

 連休に御五神の予定でしたが釣況は芳しくないとの情報で中止。今日は陽気に誘われ、父と二人で勝浦川と那賀川を散策しました。
 勝浦川では漁協の皆さんが川面にナイロン糸を張っていました。密漁を防ぐ目的か、鵜対策かは知りませんが、稚鮎を守るのは確かなので深く詮索しないことにする。監視員のHさんがいたので話をする。「ハイを釣りに来たんだけど釣れるかなあ」「鵜が食べてしまっておらんだろう、鮎は4月5日に放流するけんな」「去年の案山子良かったでよ、効果あったと思う」「今年も作ってある、作るん大変だったわ」。間もなく稚鮎放流、名物となりそうな案山子、今年はどんな釣り人が現れるか楽しみです。
 沼江でハイ釣りの仕掛けを流してみる。昔はハイ釣りの名所だったが、綺麗に澄んだ水中に生命反応はなし。Hさんの言う通り鵜が食べ尽くしてしまったのだろうか。5分もしないうちに見切りをつけ、那賀川へ転身する。
 那賀川は下流や本流で釣れるのは5月以降、今の時期は上流の小さな支流しか期待が持てない。支流を探して上流へ車を走らせる。山肌には早咲の桜がピンク色も鮮やかに満開になっているのもある。ソメイヨシノではないようだが種類は知らない。色が濃すぎ私の好みではない。春めいた景色を見ながら車を走らせること1時間、ダム上流の支流に入った所で魚影発見。
 大石下流の落ち込みに小さな魚がいる。「ハイかなあ」「釣ってみよう」と釣り糸を垂れると、すぐにアタリが、上がってきたのは小さなハイ。これがぽつりぽつりと釣れるから結構楽しい。しかし30分も経たない間にピタッと食いが止まってしまった。学習したのか、逃げてしまったのか、全く釣れなくなったけれど気にしない。のんびりとした釣りだ。
 清水に住む白いハイは美味い。素焼きにすると昔懐かしい味、ビールの肴には最高。父と二人でワイワイと晩酌を楽しんだ日でした。

平成17年2月22日  沖の島 クワンバエ

 今日は息子が沖の島へ釣行です。現在絶好調のノコバエ回り、息子達3名が上がったのはクワンバエだったそうです。名前は良くないが魚影は濃い一級磯。朝一電話を入れると目標50匹と豪語していた。しかし、いつもながら現実は厳しい。同行の3名で13匹だったそうです。息子は30〜40cmを6匹。足下にグレは群れていたらしい。ハリス1.2号まで落としてやっと釣れたそうです。沖の島もハリス1.2号の時代になったのかなあと嘆いていました。
 写真のグレは50cm尾長、いはら釣具店のN君が同日に男女群島で釣ってきたのを、息子が頂いたものです。N君は男女群島で60cmグレを3匹釣ったらしい。元気なうちに一度は行ってみたい男女群島です。

平成17年2月13日  沖の島 一ツバエ

 別名風の島の通り、北西の風がものすごい。こんな強風で磯上がり出来るのかなあとの心配をよそに、船は一ツバエへ。潮は上り潮、両側に白いサラシが綺麗に出ていかにもグレが潜んでいそう。連日爆釣が続いているのも頷ける。全員が南側に向かって横一列で釣り始める。後ろからの波しぶきで全身ずぶ濡れだが、今日はその覚悟、グレが釣れるなら気にしない。
 ところがそのグレが、気配なし。風波でサラシが大きすぎるのか、仕掛けが飛んでしまい安定しない。黙々と流すが反応なし。塩水が手首からしみ込んで来て格別に冷たい。釣れんといかんのになあ、と言うこと1時間、いきなり私の竿が引ったくられる。メガドライ1.7号が根元から曲がる。ヒラマサか、違う、ヒラマサなら一気にブーンで終わり。何とか耐えられるが締め込まれる。ハリス2.5号では獲れないと思う瞬間ふっと軽くなる。針際で切られていた。60尾長にしておこう。いつもながら逃がした魚は大きいのだ。
 その後も私の竿が曲がる。全員注目するも35cmイサギでした。騒ぎは溜息に変わる。それからは全員アタリなしが続く。正午前、T氏の竿が曲がる。38cmグレに寒さも吹き飛び全員が歓喜する。サラシが大きすぎるのか、どうもポイントは遙か遠くらしい。O氏、OG氏と続いてグレをヒットさせる。釣れていないのは息子と私だけ。
 暗いムードのなか、息子の竿がやっと曲がる。35cm尾長グレに満面の笑み。その後、T氏、息子とグレを追加する。またもや私だけが蚊帳の外。1時を回ったころ、やっと私の竿が曲がる。来た、39cmグレ、涙が出るほど嬉しいとはこのことだ。これで全員がグレの顔を見、レベルは低いがめでたしめでたし。結果、T氏2匹、息子2匹、O氏1匹、OG氏1匹、私1匹とイサギで優勝は私の39cmと一ツバエにしては寂しい釣果でした。
 磯によって、日によって釣果にムラがあるようです。その後の情報では、この日、大小島で70〜80匹の爆釣があったらしい。昨日だったらなあと思うのですが、今の時期、運不運に見舞われるのは仕方ないことかな。写真は一ツバエから見た平バエと遠くに二並島、どちらも魅力的な磯、もう一度釣行したい沖の島です。

平成17年2月12日  沖の島 大小島

 同僚の3名と息子、私の5名で沖の島へ二日釣りです。現在絶好調との情報が流れているだけに期待が高まる。息子と二人で50匹だなあなどと予測をしての釣行でしたが現実はそう甘くはなく惨敗釣行となりました。
 初日は大小島、数日前から安定した釣果がでているのですが、西の奥まった磯へ上がることになり期待は薄い。案の定、エサトリも全く見えず終日アタリ無し。釣る意欲も湧いてこず、寒い寒い一日でした。他の人も同様で全員がボーズと言う惨敗。水温が1度下がっているとのこと、大体が私たちが釣行するときのパターンです。「昨日までは良く釣れてたのだが」「今日は水温が下がったから」
 しかし明日は一ツバエ、連日50〜70匹などという爆釣が続いている磯、まあ今日は仕方ないとして明日に期待です。

平成17年2月6日  御五神 ヒデサン

 今の時期、御五神か武者泊か迷うところ。数を釣るなら武者泊、型を揃えるなら御五神と言うところで御五神に決める。渡船客は8名。日曜日というのに意外と少ない。釣れていないからか強風だからかなあ、行けば分かるでしょう。
 御五神に着くと波はないが風がすごい。これでは西の磯は使えない。御五神は風裏になる磯も多いので何とか釣りにはなるだろうが名磯は限られている。息子が船の舳先へクジを引きに行く。ヒデサンに当たればいいなあ、と息子と言っていたらそのヒデサンが当たった。二人で20匹、クーラー満タンの予感に血が騒ぐ。
 磯に上がれば横殴りの猛烈な風。水面には白い波しぶきが舞い、仕掛けは遙か彼方へ吹き飛ばされてしまう。身体も飛ばされそう。そう言えば今日は牟岐の渡船組合の釣り大会、この風では牟岐も大変だろうなあ。重ちゃん釣っているかなあ。
 手前の潮は左に、沖の潮は右にとっている。下り潮だから左にとるはずなのに変な潮です。こんな時のポイントは手前の引かれ潮が本流と合うところ、引かれ潮が止まる所のはずだ。しかし風が強いのでポイントを攻めるのが難しい。ウキを沈ませアタリは竿先と道糸の張りでとるしかない。
 1時間くらいして息子のインテッサが綺麗に曲がる。43cmの丸々としたグレ。先日の沖の島でボーズだっただけに満面の笑み。しかし後が続かない。強風と闘いながら黙々と仕掛けを流す。グレは間違いなくいる、しかし乗ってこない。仕掛けか、深さか、難しい。ウキ下を下げて竿2本。11時頃やっと私の竿が曲がる。これも43cm、ボーズを免れただけでも嬉しい。続いて息子40cm、私36cmと仲良く1匹ずつ追加して、今日の釣りはこれで終わりのはずだった。
 納竿の時間の間際、磯際を流していた竿が引ったくられる。大物間違いない。磯際では糸を出せない。満月になったメガドライ1.7号とブラックハリス2号の強さに任せる。磯の先端に出て、竿先が水中に没するのも楽しい。「うりゃー」とまるでM氏のビデオさながらに強引かつ繊細なやりとりでグレ釣りを堪能。50オーバー間違いなしと思ったのですが、49cmグレでした。タモに収まったとき沖に迎えの渡船が見えていた。ふー、どっと疲れが全身を巡るも笑みを抑えることは出来ない。
 今回の御五神は名磯ヒデサンに上がれたので強風の中でも何とか釣れたのだと思います。エサトリみたいなアタリ、すっぽ抜けなど何度かあり、グレはいる気配でした。コマセと刺し餌を同調させるのが難しく苦戦でした。強風でなければ軽い仕掛けでもっと繊細な釣りが出来き、釣果も上がっていたと思うのですが、天候には勝てません。しかし親子で5匹釣れたので楽しい釣行でした。今週末は沖の島二日釣りです。

平成17年1月18日  御五神 ニシキ

 息子の釣行です。友人3名と御五神へ。抽選でニシキバエが当たったそうです。御五神で名礁はたくさんあります。私が好きなのは、寝床では1,4、8番、その裏ヒョウタン、5番も好きです。2番3番は嫌い。7番は30数年前に私の御五神と初めての磯。低ゲタは何となく好き。高は嫌い。グレバエは息子と釣行した懐かしい磯、大好き。グレバエの岡もいいかな。菊地のハナレもいい磯、イシバシバエも、息子のお気に入りはクロカワ。名礁ヒデサンは先日大好きになりました。クワバエ親はボーズばっかり、子は大好き。エボシは爆釣も。ササバエ、サザエ、ピラミッドは息子の定番だが私はこの区域に上がったことないし上がるのは好きではない。丸バエ、大バエはボーズの記憶しかない。西1番は超1級磯。2番も最高大好き。イマバリ、ヒナダンはカゴ仕掛けの人には良い磯らしい。ニシキは上がったこともない幻の磯、多分ニシキは誰もが認める御五神を代表するNO1の磯でしょう。そのニシキへ息子達が。1月18日でした。
 息子自慢のインテッサGV、60尾長を狙うが、ハリス3号では仕留められなかったらしい。同行の友人が63cmキツを釣り上げる。新聞紙が浮き上がってくるように巨大だったそうです。バラスのは尾長かキツか? 私の体験では9割はキツかブダイ系統、あとの1割は巨大尾長と思うのですが。
 魚拓はニシキバエでのクチブト49cm。息子制作の魚拓です。

平成17年1月6日  御五神 ヒデサン

 二日目は御五神。私たち3人に息子と友人のI君兄弟が合流。I君兄は幼い頃からブラックバスで鍛えた鋭い釣り感覚を持ち、I君弟は昨日高岡漁港一文字で48cmグレ(徳島新聞釣りだよりに掲載される)を釣り上げてきたばかりの強者。兄弟は御五神は初めてだが皆さん腕達者の総勢6名。名磯ヒデサンに私、息子、I君兄弟。今釣れているオオバエにT氏、O氏と分かれての釣り大会となりました。
 息子はヒデサンは2回目、私は初めて。「こんな緩い潮でグレ釣れるんかいな」とは私。私のグレ釣りイメージはゴーゴーと流れる本流か引かれ潮での釣り。「必ず釣れる 何たってヒデサンだ」とは息子。以前に爆釣しているだけに自信たっぷり。しかし一面エサトリでグレの気配がない。「武者泊に居れば良かった」「あかんなあ ボーズだわ今日は」などと言うこと1時間、やっと私のウキがスーっと吸い込まれる。軽く掛け合わすとグンと重い感触、曲がるメガドライ、快感の一瞬だ。「よーし来た」44cmグレ。続いてすぐに2匹目、これは少し大きい45cm。嬉しいなあ。息子の竿も曲がる、44cm。近くで釣っているI君兄弟も竿を曲げている。「40オーバー釣ったの初めてだ」とはI君兄。「これはでかい」とはI君弟、48・5cm。息子も「楽しいわ」、皆さん、釣れるグレは43〜45cm。ヒデサンはワイワイガヤガヤの大騒ぎとなる。さすが御五神で5指に入る名磯ヒデサン、すごい。
 オオバエの二人に電話をすると1匹ずつらしい。「ヒデサンにいらっしゃい」と声をかけ、9時過ぎに変わってくる。しかし、地合いが過ぎたのか食いが落ちるが、35〜38cmの小型ながらもT氏いきなり3匹連続で釣る。さすがです。続いてO氏45cm、T氏45cmと変わってきた二人だけに釣れるのも不思議。
 結果は私7匹、息子5匹、T氏5匹、I君兄5匹、I君弟5匹、O氏3匹。一匹長寸の優勝は写真中央のI君弟で48・5cmでした。グレはほとんどが43〜45cmなので大満足。皆さん強い引きを堪能しました。

平成17年1月5日  武者泊 ヤッカンのワレ

 「ヤカン」に似ているから「ヤッカン」と名付けたのは、私が「松山磯釣クラブ」に所属していた昭和30年代、当時の会長N氏だと聞かされていました。絶海にポツンと立つ磯、最初は島だったのだろうが、浸食されて岩だけが残ったのだろうか。愛媛の磯を紹介する写真集の表紙を飾り、宇和海に数ある名磯の中でもピカイチの磯と言っても過言ではないでしょう。
 そのヤッカンでも超一級と言われる「ワレ」に上がることができました。遠い昔にヒナダンに上がったことはあるのですが、ワレは初めて。ご存じの方も多いと思いますが、ここは絶壁にステンレスの杭を打ち込み足場を組んだだけの釣り場。後ろは絶壁、前は豊後水道、足下はごーごーと流れる青黒い海が丸見え。幅50cmくらいの足場で身動きとれない。トイレどうするんだろう? 知らん。落ちたらどうなるんだろう? 名前が変わる。同行のT氏、O氏、私の3人、空中に浮かんでの釣りとなりました。
 さすが、絶壁に足場を組むほどの釣り場。コマセを撒くと下で巨大な魚が舞う。時折ギラリと反転する姿は60cmを軽く超えている。キツかな、尾長かな、尾長にしておこう。ヤッカンのワレに失礼にあたる。
 昨夜の息子との対話「5号ハリスを持っていこうか」「ヤッカンなら必要だけど、上がれんだろう」。「あーあ、5号ハリス持ってくればよかった」と悔やみながらハリス2.5号で始める。
 ほどなくO氏の竿が曲がる。尾の白い35cmグレ、下で舞っているグレとは違う。続いて私、これは44cm。舞っているグレとは違うが良型に自然と笑みがこぼれる。しかしその後釣れるのは35〜38cmクラスばかり。足下の巨大グレは喰ってこない。それならとハリス1.5号に。いきなりギューン、1.7号メガドライが根本から曲がる。締め込まれる、糸を出す、止まらない、足下は40mの深さはあるだろう、根掛かりの心配はない。しかし糸を出しながら切られてしまう。当然だな、引きを楽しんだだけです。
 T氏は浮き下を竿2本に、イサギがぽつりぽつり、結構楽しんでいる。O氏、45cmグレを釣り上げ満面の笑み。しかしクーラーに入れるとき手が滑り下に落とす。下は磯とは違う。ステンレスの隙間からグレが海面へポチャン。喜々として海中に消える青いグレの後ろ姿にO氏の顔は青くなる。
 スレたグレに遊ばれ、結局40cmオーバーは私の2匹だけ、結果は、私6匹、O氏5匹、T氏2匹イサギ4匹でした。ワレでの釣りに夢中になり、写真を撮るのを忘れていたことが悔やまれます。ヤッカンを離れるとき、釣り人は「もう一度上がりたい」と思うそうですが、私もその一人。今度は写真を忘れないように、そして60cmを仕留めに行きたい。

平成17年1月3日  安戸池

 平成17年の初釣りは安戸池です。安戸池の初日に期待して、午前7時前に多くの釣り人が集結していたのですが、年末の寒波から水温が急激に下がり、エサの活きアジが全滅してしまったらしい。水温は11度、魚も冬眠しているだろう。その上、活きアジが無いとなれば冷凍のエビかイワシで釣るしかない。これではハマチは期待できないし、タイの1匹でも釣れれば良しとしよう。
 ところが安戸池管理人も太っ腹、お正月サービス、午前の放流で生け簀の中の全部のハマチを放流したのです。通路に陣取っていた釣り人の竿が一斉に曲がる。今日みたいな日に来ている皆さんは常連さんばかり、慣れた手つきで60〜70cmハマチを釣り上げている。
 左にいる父の竿も曲がった。締め込まれてうんうん唸っている。右の人にもハマチが。私は? またもや一人だけ蚊帳の外。最近このパターンが多い。午前の放流で全てのハマチを放流してしまったらしい。明日からはハマチの放流は無しですって。豪快な安戸池です。4月までタイの放流だけらしい。
 午後の放流時間には当然ハマチ無し。タイの放流時間が来る。入れ食いとはいかないまでも、皆さん40〜50cmが釣れている。私は大遠投して邪魔をしに行く。そしたらウキが消し込んだ。今日初めてのアタリ。嬉しいなあ、タイでした。
 今夜はタイの刺身と湯引き。明日はハマチの刺身と照り焼き。正月だから、ちょっと酔って。そうそう、昨日1月2日は私の58回目の誕生日、一昨日元旦は妻の誕生日、「おめでたい」夫婦であります。