アメゴ? 雑感
先日、勝浦川の上勝で釣った32cmのアメゴに関してメ−ルをいただきました。私も関心がありますのでこのペ−ジを特別に設けてみました。新居浜市のI氏よりのメ−ルを引用させていただきます。 「6月30日の鮎釣を見ました、32センチのアマゴすごいですね写真で見る限り銀化した五月鱒(サツキ)のようにも見えますが、 パーマークが無くなっていれば間違いなく、降海型のアマゴです。五月鱒は鮎を追ってきますのでルアーで専門に狙って釣りを・・・・・」 私はアメゴと言えばせいぜい20cmくらいしか知りません。30年くらい前に27cmを釣りましたが、これは渓谷で川虫のエサで釣りました。肌の色は暗銅色で、先日釣ったのとは似ても似つかぬ種類に見えました。しかし、私の渓流釣りに関する薄い知識では写真の魚はアメゴでした。 この魚は、釣ったすぐは白い銀色、死後はやや紫色の銀色に輝く。顔はサケのいかつい顔そのもの。下半身にパ−マ−クが残っているのでアメゴの老成魚かなと思いました。しかし、上記I氏のメ−ルによりますと、サツキマスの可能性が・・・。小さな鮎を泳がせていたら掛かった。それも背掛かり、これは完全に鮎を追った証拠、偶然に掛かったのではない。ルア−で釣る位なのだから、生きた小鮎を追っても不思議ではないし当然だ。 ここで昔、学生時代に受講した生物学の講義を思い出しました。さらに、福知山の由良川でサケの放流と回帰を実践している従弟を思いだし、私なりの結論を出してみました。間違っていたらご指摘下さい。 アメゴが幼年時代を川で過ごし成魚になって回帰してきたのをサツキマス、ヤマメが回帰したのをサクラマスですかね?(これは自信ない)アメゴとヤマメの違いは朱点があるかないか。あるのがアメゴ。昭和の40年代でしたか、私が学生時代、愛媛県のダム湖で60cmのアメゴが発見されたと言うニュ−スが流れました。日本で初めてだったらしい。陸封されたアメゴが巨大なダム湖を海と間違いサツキマスへと先祖帰りしていたのでした。この巨大なアメゴにパ−マ−クが残っていたかどうかは不明ですが、私の釣った32cmのアメゴにはパ−マ−クが残っていました。 I氏の指摘によりますと、いったん海に降りたアメゴにはパ−マ−クはない模様、それをサツキマスと言う。いはら釣具店に勤めている息子が、お客さんが店に持ち込んできた40cmのサツキマスを見たのは全身銀色だったそう。釣れたのは勝浦川の河口、もちろんダムの下流。私の釣ったのとは似ているが少し違うらしい。パ−マ−クか。 との単純な推論で結果を出してみました。私の釣ったのはダム湖を海と間違い先祖帰りをしたアメゴでしょう。生物学的に見た故郷の海に帰れない哀れなアメゴでした。こんな哀れな魚を作ってしまった人類の責任を感じます。「サツキマスだわ」と呼べないアメゴ、私はそれに哀れみを感じる。どこかの県でダムを造るかどうか、ダム反対の知事が不信任になろうとしている。何かが間違っている、私が釣った、たった1匹のアメゴだが、この写真を見るにつけ、ダムの弊害、それを造った人間の愚かさを感じざるを得ない。 |